「2027年台湾侵攻能力」の期限を巡る意見対立
また1月31日付で「人民軍隊が流毒の根源を抜き去り『換羽重生』を実現する上で重要な意義を持つ。腐敗撲滅に聖域はなく、容認しないという鮮明な態度を改めて示すものであり、隠れた重大な政治的憂いを排除するための断固たる闘争だ」と論評した。
「換羽重生」は、鷲は老いると嘴(くちばし)は曲がり、爪は弱まり、羽が重くなって飛べなくなる寓話に由来する。死を待つか、苦痛に満ちた再生の過程を経るかの選択を迫られる。「組織が死を回避するために自ら肉を削ぎ落とし、骨を入れ替えるような激痛を伴う自己改造」を意味する。
解放軍報に矢継ぎ早に3回も論評が掲載されたこと自体が軍の動揺と不満の大きさを物語る。習氏の軍支配はまだ始まったばかりだ。
2022年11月、中央軍事委員会統合作戦指揮センターを視察した習近平主席(写真:新華社/アフロ)
米ジェームズタウン財団チャイナ・ブリーフ(1月26日付)でK・トリスタン・タン氏は今回の粛清について「習氏との軍事戦略・訓練ペースを巡る深刻な対立があった」と分析する。「27年台湾侵攻能力」の期限を巡る違いも指摘されている。
習氏が27年までに台湾侵攻を可能にする「統合運用能力」の完成を急がせているのに対し、実戦経験豊富な張氏は現実的な軍の能力不足を鑑み、目標達成を35年まで遅らせるべきだという慎重論を掲げる。この路線対立が習氏から「政治的な不服従」と見なされた可能性がある。