「巨大な党はあっという間に消えてしまった」

 党中央書記処常務書記、中央弁公庁主任を兼務する蔡奇氏率いる党中央弁公庁警衛局が先手を打ち、張氏の部隊を奇襲。その後、京西賓館で発生した銃撃戦で張氏の部隊の兵士数十人に加え、警備員9人が死亡した。真偽不明の張氏の公開書簡も出回る。真相は藪の中だ。

「中国全土で軍の動きが禁止され、兵士と将校は兵舎に閉じ込められた。週末にインターネットを席巻した数々の噂で最も血なまぐさいものだ。これが事実なら1971年に毛沢東の党中央軍事委員会副主席の林彪が死去して以来、最も劇的なスキャンダルとなる」(パイク氏)

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(1月25日付)は張氏が中国の核兵器プログラムに関する核心的な技術データを米国に漏らした疑いで捜査されていると報じた。「政治的小集団」を形成して党の結束を乱し、人事を巡り巨額の賄賂を受け取った疑いも持たれている。

 12年の広東省視察中、習氏は「なぜソ連は崩壊したのか。なぜソ連共産党は瓦解したのか。大きな理由は理想と信念の揺らぎにあった。結局、ミハイル・ゴルバチョフがソ連共産党の解散を一言つぶやくと巨大な党はあっという間に消えてしまった」と講演したとされる。