エースが9区にまわった中大は復路で苦戦

 全日本大学駅伝で過去最高の2位に入った中大もベストオーダーを組むことができなかった。前回1区区間賞の吉居駿恭(4年)が10日ほど前に脚を痛めたため、藤田大智(3年)を1区に入れて、9区予定だった七枝直(2年)が7区。吉居は「できるだけ負担の少ないところで」(藤原正和駅伝監督)と9区に配置された。

 それでも4区まで素晴らしいレースを展開する。1区の藤田は先輩・吉居大和(現・トヨタ自動車)が持つ区間記録を3秒上回る2位で好スタートを切ると、2区の溜池一太(4年)が区間6位。3区の本間颯(3年)が2年連続の区間賞でトップに立ち、4区の岡田開成(2年)も区間2位と快走した。しかし、5区の柴田大地(3年)が早大・工藤慎作(3年)と青学大・黒田朝日(4年)に逆転を許して、往路は3位。トップに立った青学大とのビハインドは1分36秒だった。

「柴田は71分で設定していたので、予定より1分20秒ほど遅れたのが悔しいですね」と藤原監督。一方、黒田は藤原監督のイメージより40~50秒ほど速かった。5区で約2分の“誤算”が復路に重くのしかかる。

 6区の並川颯太(2年)は区間4位と好走するが、7区の七枝は区間7位、8区の佐藤大介(2年)は区間4位。9区の吉居は区間8位と振るわず、10000m27分台の濵口大和(1年)と当日交替した10区の吉中祐太(4年)も区間15位と苦戦して、昨年と同じ総合5位でフィニッシュした。

「今回は黒田君にすべてやられましたね。主導権を持っていかれて、復路は後手にまわりました。濵口にちょっとアクシデントがあって、9区、10区はマネジメント側である私のミスかなと思います。前回同様、4区までは主導権を握ることができましたが、そこからの上積みが必要です。自分たちの色を出すだけでなく、弱みを消す段階に入ってきているのかなと感じています」(藤原監督)

 今回、登録選手上位10人の平均タイムで史上初の27分台に到達した中大。来年度の主将に内定している藤田も、「今度は速さだけではなく、強さのあるチームにしていきたい」と話す。来季は持ち味のスピードを磨きつつ、山の“勝負”を想定しながらチームを作り上げていくことになりそうだ。