復路の区間賞獲得率は驚異の41.7%
青学大は当日変更で5区に入ったエースの黒田朝日(4年)が爆走。3分24秒差を大逆転して、3年連続となる往路Vを達成した。
そして復路も青学大は強かった。6区の石川浩輝(1年)は「12月に故障があって不安もあったんですけど、後ろに頼れる先輩方がいたので、落ち着いて走ることができました」と区間歴代4位の57分15秒(区間3位)で快走する。
7区は「昨年、当日変更で出走できなかった悔しさをバネに1年間やってきました」という佐藤愛斗(2年)が区間3位と好走。8区の塩出翔太(4年)は「今年は区間記録の更新を目標にしていました」と狙い通りの区間新記録(1時間3分45秒)で3年連続の区間賞を獲得した。
9区の佐藤有一(4年)も「この日のために4年間頑張ってきて、朝日や塩出のように区間賞・区間新を出したいと思って走りました」と区間歴代3位の1時間7分38秒で区間賞をゲットする。「2分30秒ほどのリードで持ってきてくれたのが本当にうれしかった」という10区の折田壮太(2年)は悠々とレースを進行。区間記録に9秒差の快走で歓喜のゴールに飛び込んだ。
絶対エースで往路をトップで折り返すことに成功した青学大。前回大会まで往路を7度制しているが、そのすべてで総合優勝に輝いている。一度トップに立ってしまえば「掛け算」の駅伝で圧倒的な強さを発揮してきたが、今回もその勝ちパターンだった。
復路の区間賞は、この12年で25度。区間賞獲得率は驚異の41.7%となる。
原監督は過去のデータを駆使して、「確率論」でオーダーを考えている。そして選手層も厚いため、「一か八か」の区間が非常に少ない。その結果、好走する確率が極めて高いのだ。
復路での“逆転”をイメージしていた中大・藤原正和駅伝監督は青学大の復路の“強さ”をこう感じている。
「復路は選手層の差ではないでしょうか。世田谷ハーフぐらいからの上がり方は毎年、驚異的だなと思って見てきました。あの人数で圧をかけてくる凄さ。前回もそうでしたけど、今回はより感じましたね。原さんは出雲と全日本で負けても慌てていない。箱根を目指す1年間の作りに自信を持ていらっしゃるんだなと思います」
原監督のいう「青山メソッド」は主に年間通しての取り組みと、全日本大学駅伝後からの約2か月間の強化・調整メニューを指している。選手たちの走りを見ると、全日本が100だとすると、箱根では120~130まで調子を上げているイメージがある。そして各選手の特徴・適性を見て、アジャストする区間に配置するのが原監督は天才的だ。
ただし、復路を追いかけるかたちになると、今回のような快走はできなかっただろう。「掛け算」の駅伝をするために、どこの区間でトップに立つのか。
今大会はエース黒田を2区ではなく、5区に起用。その采配がズバリと的中した。
