連立の枠組みを拡大?焦点は国民民主党
高市政権の発足時、自民と維新の与党は、衆参両院で議席の過半数を有しない状況でした。その後、衆院では元維新の議員3人を与党会派に加え、かろうじて過半数に達したものの、参院は依然として過半数に達していません。衆参は「ねじれ」の状態なのです。
衆院解散・総選挙の有無にかかわらず、参院の過半数割れは、次の選挙がある2028年まで続くことが予想されます。この不安定な状況をどのように克服するかも2026年の注目点です。
自民と維新は政策合意を交わして「連立政権」を組んだものの、維新は高市内閣に閣僚を送り込んでいません。首相の政権運営に納得がいかない場合、内閣に背を向ける可能性もあります。連立の形態として「閣外協力」はもろく、高市首相は常に「連立解消」の懸念を抱えながらの舵取りを強いられるのです。
実際、維新が臨時国会での法案成立を目指していた「衆院定数の1割削減」は、先送りとなりました。維新の吉村洋文代表(大阪府知事)が政治改革の「センターピン」と位置付け、「連立の絶対条件」と言い切った定数削減は、当初の目論見通りには進んでいません。
連立合意に盛り込まれた社会保障改革や「副首都構想」をめぐっても、自民・維新の協議体は設置されたものの、議論の行方は不透明なままです。政策の実現が遅れれば、維新は自民への不満を募らせることになるでしょう。一方、独自の政策にこだわる維新の姿勢には、自民内部からも異論が出ており、与党内の火種になりかねません。
こうした事態の打開を図る手立ての1つが、連立の枠組みの拡大です。高市首相もこれを視野に入れていることは間違いありません。その相手として衆目が一致するのが国民民主党です。
臨時国会の閉幕後、高市首相は国民民主党の玉木雄一郎代表と会談し、所得税の最低課税ラインである「年収の壁」を160万円から178万円に引き上げることで合意しました。高市氏が自民党総裁選に勝利した後、最初に協力を打診したのも国民民主党。その時には、年収の壁問題が解決していないことを理由に玉木氏が連立入りを拒んだとされていますが、今回の「178万円」合意で、ハードルは下がったことになります。
玉木氏は選挙制度改革の行方などを見極めて判断する考えを示唆していますが、果たして国民民主党が自民・維新の連立に加わって3党連立になるのか、維新と入れ替わって自民党の連立相手になるのか。これも2026年の焦点です。