あらゆる方策を駆使しての印象操作

 以上のように高市政権を位置づけた中国は、あらゆる手段を動員して日本を批判することを決定する。

 外務省の金井正彰アジア大洋州局長が訪中し(ただし、この訪中は定期的なもので事前から予定されていた)、18日に中国外交部の劉勁松アジア局長と会談したが、事態は沈静化していない。

11月18日、北京の中国外務省を訪問し、劉勁松アジア局長(手前右)との協議を終えた日本外務省の金井正彰アジア大洋州局長(写真:共同通信社)

 この会談が終了した後、両局長が移動する様子が放映されたが、中国の局長が横柄な態度で、両手をズボンのポケットに入れ、金井局長は頭を下げ、沈痛な面持ちの素振りが発信された。これは、中国側のメディア操作であり、中国の優位性をとくに中国国民に誇示することを目的としている。日本国民が嫌悪感を抱いても気にしないのである。

 中国のメディアは、一斉に日本批判を展開しているが、そうしなければ最高指導者の不興を買うからである。

 さらに、日本映画の「クレヨンしんちゃん」と「はたらく細胞」の公開が延期となった。また、大好評の「鬼滅の刃」の打ち切りを懸念する声もある。

 また、様々なエンタメやイベントも中止や延期に追い込まれている。