「あなたに差し上げる航空機がなくてごめんね」
マスク氏が暴露したようにお金さえあれば大統領も買えるようになったのが米国の民主主義の現実である。非道なウクライナへの侵略戦争を続けるウラジーミル・プーチン大統領が君臨するロシアの寡頭政治とどこがどう違うのか区別するのが難しい。

英紙ガーディアン(6月8日付)は「マスク氏ほどこの1年で露骨に影響力を示した人物はいない。自分が支持する候補者を当選させるために多額のお金を支払った後、気に入らない政府の一部を解体することに全力を注いだ」と指摘する。
「超富裕層の大統領とはるかに裕福な共和党の献金者のどちらが貧困層への公共サービスを削減できるかを競う戦いを私たちは見せられている」(ガーディアン紙)
「売りに出されているのは選挙だけではない。政府全体が売りに出されているのだ」とミュラー氏は指摘する。
ホワイトハウスで南アフリカの白人地主を擁護するトランプ氏の餌食になった南アのシリル・ラマポーザ大統領は、カタール政府からトランプ氏に提供される4億ドルの豪華ジャンボジェット機に引っ掛け、「あなたに差し上げる航空機がなくてごめんね」と痛烈に皮肉った。