「私たちはますます寡頭制社会に生きている」
第1次トランプ政権で導入された減税策の延長を含む「1つの大きく美しい法案」は今後10年間で2.4兆ドルの財政赤字を純増させると米議会予算局は警鐘を鳴らす。2034年末時点の米国の政府債務残高は国内総生産(GDP)比の117.1%から123.8%に膨らむという。
しかし英国と違って米国経済の底力は本物でアトランタ連銀のGDPNowモデルは3.8%成長を予測。米長期金利(10年物国債利回り)も4.5%前後で「トラスの悲劇」が米国で繰り返される気配は今のところない。
トランプ関税ショックは一過性だったかのように米株式市場は急速に回復する。
トランプ氏とマスク氏の決裂について、左派バーニー・サンダース米上院議員(民主党)は米フォーブス・ブレーキング・ニュース(6月8日付)に「マスク氏は長年にわたり変異してきた。2008年にバラク・オバマ氏に投票したはずだが、その後、右翼過激派に変貌した」と語っている。
「問題は私たちがますます寡頭制(ごく限られた権力者と富裕層が支配する)社会に生きているということだ。これはその権力者と富裕層の争いであり、民主主義と法の支配を信じる私たちにとって本当に恥ずべきことだ」とサンダース氏は嘆く。