続いて巨人が44.7億円。巨人も3軍まであり、選手数は105人。坂本勇人の6億円など高額選手がいた。次いでヤクルトが42.7億円、村上宗隆の6億円が大きい。さらにDeNAの41.1億円と続いている。以下の球団は30億円台、広島だけが29.2億円と30億円を割り込んでいる。

 最も年俸総額が大きいソフトバンクと小さい広島とは、2.1倍。年俸総額を勝利数で割った1勝当たりの年俸は、最大のソフトバンクが0.69億円、最小の日本ハムが0.41億円、格差は1.68倍だった。

由伸移籍でオリックスが得た譲渡金は年俸総額の2年分以上

 この年俸総額の数字を見ると、2024年にオリックスの山本由伸がロサンゼルス・ドジャースと結んだポスティング契約が、いかにインパクトがあったかがわかる。

 山本はドジャースと12年総額3億2500万ドル(約465億円)の契約を結んだが、その際にドジャースはオリックスに72億円もの譲渡金を支払っている。オリックスの年俸総額は34.2億円だから2年分以上。山本由伸の損失はオリックスにとって確かに痛手だっただろうが、その見返りは極めて大きかった。24年、25年と共に広島の主力選手である西川龍馬、久里亜蓮をFA移籍で獲得できたのも「山本由伸資金」があればこそだろう。

 12球団の年俸総額の総計は、458.9億円、1勝当たりの年俸は0.55億円になる。