(写真:松尾/アフロスポーツ)

東京シリーズ、MLBグッズの売り上げだけで60億円

 今年3月のMLBによる「東京シリーズ」は、MLBのスケール、経済力を、日本野球関係者に強烈な印象を与えた。

 シカゴ・カブスとロサンゼルス・ドジャースの開幕2連戦だけでなく、それに先立つ巨人、阪神とカブス、ドジャースのプレシーズンマッチでさえもチケットすべて完売。東京ドームは「メジャー仕様」となり、各ゲートには飛行機に搭乗するときのような金属探知ゲートが設置された。

ゲートの前の金属探知機(筆者撮影)

 ドーム内の巨大なスコアボードも、巨人戦とは異なる仕様になっていた。

2025MLB東京シリーズ開幕第1戦のスコアボード(写真:Creative 2/アフロ)

 球場外には、ドジャース、カブスグッズの特売場が設けられたが、MLBグッズの公式代理店ファナティクス・ジャパン合同会社の売り上げは60億円に達した。

 今回の「東京シリーズ」のメインスポンサーになったのは、ロサンゼルス・ドジャースのオーナー会社であるグッゲンハイム・ベースボール・マネジメントを傘下に持つグッゲンハイムグループ。ユダヤ系の金融機関の流れをくむ資産運用会社だ。総資産額は3000億ドルを超えていると言われる。

 日本のプロ野球も、日本を代表する企業が後ろ盾についているが、こうした巨大な金融会社が直接球団経営に乗り出すことはなかった。

 今回は日米のプロ野球の「経済格差」を端的に表す数字を紹介しよう。