「東京一極集中に新しい風」
この点に関し、持株会社の会長となった中京テレビの丸山公夫会長は今年1月、日本経済新聞のインタビューに答え、「今は地方発の番組がなかなかテレビの中にない。地方の制作力を反映した番組を東京の番組表に載せることで、東京一極集中の構図に新しい風を吹かせることができると考えている」と語りました。4社が共同で番組制作を行うことも検討。番組制作の流れを変革し、視聴率の向上や売り上げ、利益の最大化を図る狙いです。
放送以外のビジネス部門でも、4社は密接に協力していきます。例えば、各社がそれぞれに手掛けるイベントなどについて、開催地域や期間、企画内容などを今までにない形で展開。ブランド力や収益の強化を図るとしています。

さらに、安定した収益が見込める自治体の公募案件に関しても、情報共有や企画の調整などを実施するほか、関係するネットメディア事業などでも連携を強化する考えです。
こうした事業は、FYCSHDと関係の深い読売新聞社なども巻き込みながら、メディアミックスで展開させていくことになりそうです。新しい持株会社の社長になった石沢氏は、4月1日の発足式で「私たちがやろうとしていることは、まさに民間放送の歴史に新しいページを書き加える作業だ」と言及。放送界の先陣を切って経営統合を果たした意義を強調しました。