
砂浜に面したリゾートホテルにも猫たちが暮らしています。太陽の光を浴びてまだ眠そうにしている子猫のところへ、ミルクを持ってきた女性がいました。「牛乳を与える宿泊客がいるから、牛乳を飲まないように、子猫用のミルクを持ってきているの」。
大胆な伸びをして見せましたが、口元に一滴ついたミルクのあとがかわいらしく、子猫らしいあどけなさを感じました。
コスタ・デル・ソルはスペイン南部の地中海沿岸の地域で、「太陽の海岸」という意味です。ジブラルタル海峡を西端として、東へおよそ190km続きます。コスタ・デル・ソルの中ほどにあるアンダルシアの町(フエンヒロラ、ミハス、トレモリーノス)を訪ねました。

トレモリーノスから15kmほど海岸線を南西に行ったところにある町、フエンヒオラです。立ち並んだリゾートホテルや長期滞在型貸別荘。その1つの中庭に日が差し込むと、どこからともなく猫が現れ、日光浴をはじめました。ここはお気に入りの場所で、独自の日向ぼっこスタイルを確立している様子でした。

太陽の位置が高くなったころ、猫が日陰に入っていました。黒い部分が多い毛並みだからでしょうか。「日差しが強くなると、危険だよね」と、同意を求めるように目をまんまるくしていました。直射日光で高温に熱せられた歩道は、猫の肉球にとって危険の域に達していると思います。