「プーチンはお得意の“創造的ためらい”を演じている」
英シンクタンク、英国王立防衛安全保障研究所(RUSI)のマーク・ガレオッティ上級研究員は英日曜紙サンデー・タイムズ(電子版、15日付)への寄稿で「30日間の停戦提案に対し、プーチンは得意の“創造的ためらい”を演じている」と指摘している。
「プーチンは提案に概ね賛成だが、『ニュアンスがある』『双方について入念な調査が必要』と述べ事実上、この提案を受け入れるか拒否するかの決断を先延ばしにしている。より有利な条件を引き出すために時間を稼ぎたいのかもしれない」とガレオッティ氏はいう。
トランプ氏の特使としてモスクワに派遣されたニューヨークの元不動産王スティーブ・ウィトコフ氏は「フィクサー」と呼ばれるタフネゴシエーターだ。しかしプーチンに会えるまで8時間も待たされた。

じらし戦術は話し合いで主導権を握るためのプーチンの常套手段だ。

英紙インディペンデントと独データ会社スタティスタが、各国の元首や首脳らがプーチンに待たされた時間(2003~16年)をまとめている。安倍晋三首相(故人)も待たされた。宮本武蔵は巌流島での決闘に2時間遅れて現れた。待ち疲れた佐々木小次郎は武蔵に敗れた。