
(国際ジャーナリスト・木村正人)
「トランプ氏は包囲されたウクライナ兵の命を救うよう訴えた」
[ロンドン発]ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は3月14日の安全保障会議で米露の国交回復について「ドナルド・トランプ米大統領が率いる新政権はバイデン前政権によって無に帰した関係を修復しようと全力を尽くしている。しかしこの過程は容易ではない」と言及した。
プーチンは「トランプ氏は露西部クルスク州でロシア軍に阻まれたウクライナ軍兵士の命を救うよう訴えた。ウクライナ軍部隊は侵攻地域で民間人に対し数多くの罪を犯している。これらの行為はロシア連邦検察庁によってテロ行為と認定されている」と主張した。
「トランプ氏はこれら軍人の処遇について人道的に配慮するよう求めた。彼らが武器を捨てて投降すれば国際法とロシアの法律に従い生命と尊厳ある処遇が保証される。米大統領の呼びかけを実現するにはウクライナ軍事・政治指導部が投降を命令する必要がある」(プーチン氏)
プーチン氏は13日、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領との共同記者会見で「クルスク州の状況はわれわれの管理下にあり、わが領土に侵攻した集団は孤立し制圧されている。ウクライナ軍部隊の選択肢は降伏か死の2つだけだ」と脅していた。