(写真:New Africa/Shutterstock.com)

空前と言われる「編み物ブーム」が続いています。2月10日の「ニットの日」も、記念の編物教室や展示会などさまざまなイベントが開催されました。編み物といえば、中高年の趣味と思われるかもしれませんが、近年のブームはZ世代や男性にも広がっているようです。なぜ、そんなに人気を呼んでいるのでしょうか。「編み物ブーム」をやさしく解説します。

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男子、若者がブームけん引

「編み物男子ブーム、エンタメ紡ぐ 高校生漫画や時代小説」(日本経済新聞)

「毛糸が品薄…なぜ? 若い世代に編み物ブーム到来 推し活+編み物でコスパ◎のオリジナルグッズも!」(TBS)

「100円ショップで毛糸“消える”!? 若者に編み物が人気」(日本テレビ)

 今年に入って、テレビ・新聞がこんな見出しを掲げたニュースを相次いで発信しています。朝日新聞の人気コラム「多事奏論」も2月4日に「手を動かす、人が集う 編み物で始まるムーブメント」と題して、編み物ブームを取り上げました。SNSでは「ついに多事奏論でも!」といった反応が続出。このほかに、ネットメディアも同じような記事を続々と報じています。

 それらのニュースの中では、男子大学生が初めての編み物で祖母にマフラーを作った様子や「高校のクラスでは女子が全員やってます」と話す映像などが全国に流れました。また、通販大手のフェリシモが発売している初心者向けの編み物キットは今年1月、前年同月比で2倍以上の売れ行き。手芸店や100円ショップでは、毛糸が品薄になったり売り切れたりしているそうです。

 また、陸上部で活躍していた男子高校生が編み物男子になっていく過程を描いた漫画『ニッターズハイ!』(猫田ゆかり作、KADOKAWA)のコミックスも順調に巻を重ねてきました。「推し活」の1つとして、小さなグッズを手編みする人も増えています。

 こうした影響を受け、SNSのXでは1月21日に「編み物ブーム」がトレンドワード入りしました。