交通事業者との連携が極めて重要

木寺: 会社としての将来の方向性についてお聞かせください。

菊地: 私たちは、技術的な面とビジネスの面の両方を同時に発展させることを目指しています。

 具体的には、検索から提案へと価値をシフトし、さらには多くの交通事業者と連携し、彼らの持つ貴重なデータを活動に役立てたいと思っています。

 例えば、交通事業者のファースト・パーティー・データ(自社で収集したデータ)を活用し、それをアパレル業界など他の業界のデータと組み合わせて、新しいモビリティサービスへと応用する計画です。

木寺: 交通事業者との協力について、もう少し詳しく教えてください。

菊地: 交通事業者との連携は非常に重要です。

 これまで彼らは主にインフラを提供する存在として認識されていましたが、今後は顧客の増加を意図的に図り、乗車回数を増やすなど、サービスの価値を高める取り組みを強化していく予定です。

 これにより、顧客にとってより価値のあるサービスを提供できるようになると考えています。

木寺: 長期的な展望で見た場合、ジェネレーティブAIの社会への実装で最も重要なポイントは何だと思いますか?

菊地: 最も重要なポイントは、AI技術が人間の生活をどのように豊かにするかという観点です。

 技術そのものの進化も重要ですが、それが社会全体にどのように受け入れられ、活用されるかが成功のカギを握ります。

 我々は、人々がより便利で快適な生活を送るために、ジェネレーティブAIのさらなる発展とその社会へのスムーズな統合を目指していきます。