大暴落!パニックになり一気に資産を売却

 E子さんは、外国株式の投資信託に投資していたので、株式市場が好調だったことに加えて、円安の影響もあり、資産は、順調に増えていました。

「やはり、新NISAで投資をすれば、お金が増えるのは本当だった!頃合いを見て、売却し、儲かったお金で旅行に行こう!」とワクワクしていたそうです。

 そんなE子さんに悲劇が起きたのが、8月初旬に起きた株式市場の大暴落。E子さんのこれまで積み上げてきた投資の利益は吹っ飛んでしまい、むしろ資産は、一気にマイナスに。

 ニュースやSNSなどでは、1987年10月20日にアメリカで起きた「ブラックマンデー」に次ぐ史上2番目の大暴落を記録、「ブラックマンデーの再来」と騒がれていました。

 この暴落は始まったばかり、さらにもっとひどい暴落が起きるなどの投稿も多数あり、E子さんは、パニックになってしまったそうです。

 日々、マイナスになっていく資産を見て、怖くなってしまったE子さん。「これ以上損が出る前に売ってしまおう!」と、これまで積み立ててきた資産を一気に売ってしまったそうです。

(写真:Creativa Images/Shutterstock)

周りに流されて投資したことを大後悔

 当然、友人も売っているだろうと思い、ある友人に連絡をしてみたところ、売却せずに保有していました。

 そのことに衝撃を受けたE子さんは、理由を尋ねたところ、友人曰く、「新NISAは、基本的に長期スタンスでやることが大切。暴落してもしばらく待っていれば戻ると思うから、こういう時は何もしないにかぎるよ」とのこと。

 落ち着いた口調の友人を見て、さらに落ち込んでしまったE子さん。数日後、株式市場が復活してきたことで、さらに落ち込み、売ってしまったことをかなり後悔したそうです。

 その友人は、書籍やセミナーなどできちんと新NISAについて勉強していたことが判明。きちんと勉強せずに、周りの雰囲気に流されて投資してしまったことをとても反省したE子さん。新NISAの基本やデメリット、注意点を学びたいと、友人の紹介で私のところにいらっしゃいました。