“蓮舫ショック”は、まだ尾を引いているのか。野党第一党・立憲民主党に明るい話題がない。秋に代表選が控えるものの、自民党総裁選の陰に隠れ、立候補が取りざたされる名前にも新鮮味が感じられない状況だ。立憲民主党はこのまま沈んでいくのか。維新や国民民主など、他の野党勢力との連携はどうなるのか。衆院議員として立憲民主党や国民民主党に身を置いた弁護士の菅野志桜里氏に、野党のいまと展望を聞いた。
「変化を託そうと思えない」
――立憲と共産が推した蓮舫氏が3位に沈んだ都知事選を受け、Xに<「何が原因か分からない」幹部たちが、立憲民主党の時代感覚を圧倒的にズレさせている>と投稿されました。
菅野志桜里氏(以下、菅野氏):立憲民主党が左傾化を強める方向に危機感を持っています。
民主党が2009年に政権を取ってから、もう15年が経ちました。国民から「失敗」という評価をいただいたあと、立憲が本当の意味で変化を見せた瞬間があったでしょうか。
私は2009年当選組です。当選同期にあたるいまの中堅世代も、私と同じような危機感を持っています。
逆に言えば、党内に危機感がありながら変えられない状況が続いてしまっているということです。15年あって変えられなかった人たちに、変化を託そうとは思えません。
「失敗の象徴」のような先輩議員が次から次へとマイクを握ったということを指摘しましたが、別に、そうした方々自体に何か批判的な視点があるわけじゃありません。自己の認識と社会の認識との間に相当なズレがあって、もうズレているっていうことすら受け止められていないんじゃないかなと感じているのです。
――選挙となると共産党の票がどうしても欲しくなってしまう、そこに変化できない原因があるのでしょうか。