(小川 匡則:ジャーナリスト)
対立軸作りに失敗した
東京都知事選は現職・小池百合子知事の3選が確実になったと、開票開始の夜8時にNHKで報じられた。知名度の高い蓮舫氏が名乗りを上げ、事実上の「与野党一騎打ち」の構図となったところまでは盛り上がった。だが、その後はイマイチ盛り上がりを欠いたまま終わった印象だ。
その最大の理由は、小池氏と蓮舫氏との政策論争が深まらなかったからということに尽きるのではないだろうか。
2期8年の実績をアピールしながら、それをさらに加速していくと語る小池氏に対して、蓮舫氏陣営はうまく対立軸を作り論争を仕掛ける必要があった。だが、それが失敗した感が否めない。
蓮舫氏が出馬表明をしたのは5月27日だった。