「ヤンキーさんも大人になっていく」

菅野氏:どこがリードしようが構わないですが、いまの立憲民主党に期待する要素がなかなか見つけられないのです。「蓮舫ショック」を受けてさえ、共産党との関係について腹をくくろうという姿勢が見られません。

 維新と国民は安全保障観やエネルギー政策の観点で親和性があります。それぞれの政治家から見るともっと細かい政策や文化が違うということがあるのでしょうが、国民世論からみると同じに感じますよね。

 そもそも考え方が近いのだから、まとまっていく現実味があるような気がするんです。そしてなにより、立憲に比べて変わることを恐れていません。

 不安要素で言えば、維新、国民ともちょっとマッチョな感じ。不寛容な攻撃性がパラパラと散見されるところでしょうか。

――維新は「マイルドヤンキー」と評されることもあります。

菅野氏:ヤンキーさんも大人になっていくにつれ、社会に対してより寛容な接点を持っていくようになるじゃないですか。15年間変われなかった立憲よりも、柔軟性のある維新や国民が変化していく方が現実的なのかなと、私は感じます。

 とはいえ、維新と国民はまったく根っこが違う組織です。それぞれの党の歴史と矜持があり、新たな枠組みを一緒に作りましょうというのは、もちろんそう簡単なものではありません。

 本当は、立憲にも、この代表選挙を新たな考え方へと舵を切る機会にしてほしいんですけどね。希望するけど、期待できない。ぜひそんな予感を裏切ってほしいです。