コレステロール値を下げると「がん」や「うつ」になりやすい
コレステロール値を減らすと、体の免疫機能が低下して、がんを発症しやすくなります。またコレステロールは男性ホルモンの材料になるため、コレステロールを減らしてしまうと、男性ホルモンが不足してうつ病になりやすくなります。
ですから、中高年以降はむしろコレステロール値を下げないほうがいいのです。
アメリカではがんで亡くなる人と同じくらい心筋梗塞で亡くなる人がいるので、コレステロール値を減らしたほうがいいと言われるのもわかりますが、がんや自殺で亡くなる人が多い日本では、その説は通用しないということです。
食生活でも日米には大きな違いがあります。アメリカでは肉を大量に食べる人が多く、心筋梗塞で亡くなる人が多かったため、1980年代に「肉を食べすぎると体に良くない」というキャンペーンが展開され、1日当たり平均約300グラム食べていた肉を200グラムに減らそうという動きがありました。
しかし、その当時(1980年当時)の日本人の肉の平均摂取量は約68グラムでした。そもそも肉を食べる量が日米ではまったく違うのです。
結果的に虚血性心疾患が少ない日本では、わざわざコレステロール値を減らす意味はありません。むしろコレステロール値を減らせば、がんやうつ病の患者さんを増やしてしまうリスクがあるのです。