食事の順番も大切、「タンパク質から食べる」

 食事の際には、食べる順番も大事です。

 ポイントは、「タンパク質から食べる」ことです。

 始めに炭水化物を摂ると、血糖値が大きく上がってインスリンが大量分泌されます。血糖値が乱高下するため、内臓に負担を与えて細胞の炎症を起こして老化を促進してしまうのです。

 ですから、まずは肉や魚、大豆製品などのタンパク質から先に食べて、その後に野菜、そしてご飯やパン、最後にデザートという流れにすると、血糖値の上昇が穏やかになり、内臓への負担が少なくなります。

「コレステロールは悪者」への反論

 先ほどタンパク質とコレステロールの両方が豊富な肉食の良さに触れましたが、このコレステロールについてはかなり誤解されているようです。

50代うつよけレッスン』(和田秀樹著、朝日新書)

 コレステロールは人の体の脂質の一つで、ホルモンや細胞膜、胆汁酸などをつくる原料にもなっていますが、コレステロールの多い食品を食べるとメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)になるとか、コレステロールが高いと心筋梗塞になりやすくなると思っている人も少なくありません。

 確かに、コレステロール値の高い人のほうが心筋梗塞のような虚血性心疾患による死亡率は高くなりますが、日本では急性心筋梗塞で亡くなる人はがんで亡くなる人の12分の1程度しかいません。がんで亡くなる人のほうが圧倒的に多いのです。自殺で亡くなる人も、心筋梗塞で亡くなる人と大して変わりません。

 そして、コレステロール値の高い人のほうが、がんやうつ病になりにくいことがわかっています。