かかとの状態は自分では見えづらいため、携帯電話で写真を撮り、かさつきやひび割れがあるかを確認するとわかりやすい。皮膚が黄色っぽく見える部分は、角質が厚くなって硬さがある状態なので、ケアが必要だと判断することができる。
被災地では重症化のリスクが
野村医師によると、能登半島地震の被災地では皮膚にとっても過酷な状態が続き、しもやけやあかぎれ、かかと荒れの重症化が懸念されるという。そうなってしまえば、ただでさえストレスがかかっている避難生活が、さらに苦しいものになってくる。
では、どのようなケアをすればしもやけやかかと荒れを防ぐことができるのか。
「寒い日が続く中で、とても大変な日々を過ごされていることと思います。現在、支援物資としてスキンケア用品も避難所に届きつつあると聞きます。ハンドクリームなどの保湿クリームが手元に届きましたら、しもやけ、あかぎれ、かかと荒れの予防・改善が期待できます。ビタミンEが配合されたタイプは血行を促進する作用が、尿素配合タイプは角質を柔らかくする作用がありますので、うまく使い分けるといいでしょう。
冷え対策としては、入浴できない場合でも洗面器にお湯をはって手全体(手浴)、もしくは足全体(足浴)を数分間つけるだけでも、体が温まってきます。
ただし、冷たい手足の状態で急に熱いお湯につけると温度差で赤くなったり、かえってしもやけができやすくなったりしますので、ぬるま湯から温かいお湯に順番に変えてください。温まったら次のようなケアをすると、さらに効果的です」(野村医師)