若い人もほぼ全員が歯周病、50歳を過ぎるとおよそ2人に1人は重症化する。歯周病を防止するには、おとなは歯磨きを何分間すべきか? そして、おとなの歯磨きに必須の「7つ道具」とは? 虫歯・歯周病にならないための「おとなの歯磨き」を3回にわたって伝授する。(JBpress)
(*)本稿は『おとなの歯磨き』(伊東材祐著、フローラル出版)の一部を抜粋・再編集したものです。
■おとなの歯磨き
(1)歯磨きとは「除菌」だ!「うんち」より菌密度が高いプラークを除去し、虫歯・歯周病に勝つ「おとなの歯磨き」とは
(2)ギリギリギリ…「歯ぎしり」が虫歯を招く!病原菌の本当の隠れ家は真夜中に作られる
(3)おとなは歯磨きを何分間すべきか?3分間では圧倒的に足りない!「7つ道具」を使いこなしプラークを落とせ
虫歯やとくに歯周病は、人生を狂くるわせる本当に恐ろしい病気です。何しろ、自覚なく進行し、体に多くの害を与えます。
病気というのは、異常を感じ、もしくは定期検診などで異常が見つかり、病院に行って検査してもらい、病名がつけられる。ここで初めて、自分は病気なんだと自覚しますが、違います。
これは、ただの診断結果であって、その前から病気は始まっているのです。「将来、病気になる悲劇を回避するために歯を磨く」と、言ってはいますが、歯のある人は、若い人もほぼ全員が歯周病、50歳を過ぎるとおよそ2人に1人は重症化するという事実を踏まえると、あなたもすでに病気の種を植え付けられているのです。
しかし、病気の種である虫歯菌や歯周病菌をセルフケアで除去できる唯一の方法が、歯磨きであるにもかかわらず、これを読んでいる皆さんを含め、ほとんどの人が正しく磨けていません。
その証拠に、ご自身でしっかりと歯を磨いた直後に、歯科医院で、歯に付着した細菌を赤く染める歯垢染色剤を用いて歯を染め出すと、歯が真っ赤に染まるほどです。