「おとなの歯磨き」のための7大道具

 では、さっそく「おとなの歯磨き」を始めましょう。と言いたいところですが、その前に準備してもらいたいものがあります。

 まずは、こちらを御覧ください。

イラスト© 森マサコ、出所:『おとなの歯磨き』(伊東材祐著、フローラル出版)
イラスト© 森マサコ、出所:『おとなの歯磨き』(伊東材祐著、フローラル出版)

 歯ブラシが2本? 塩? スポンジブラシって何? と様々な疑問が浮かぶと思いますが、「おとなの歯磨き」の7大道具であるそれぞれのグッズの紹介をしていきます。

(1)歯ブラシ

 「かため」と「やわらかめ」の2種類を用意してください。「かため」の歯ブラシは毛先が短い物。「やわらかめ」は毛先が長い物を選びましょう。

「かため」は、歯についたプラークを取りやすく、やわらかめは歯周ポケットへのアプローチが得意と、それぞれ長所が違います。まずは、かためのハブラシで歯をツルツル、ぴかぴかに磨きましょう。小さい歯ブラシの方が、一本の歯を丁寧にきれいにすることができます。

 次に毛先の長い歯ブラシで、歯周ポケットを磨いてください。一度に両方使うのが望ましいですが、朝は「毛先の短いかため」夜は「毛先の長いやわらかめ」のような使い方でも大丈夫です。

(2)天然塩

 なぜ塩? とお思いの方も多いと思いますが、これがおすすめの歯磨き粉です。

(3)フロス

 歯と歯の間のプラークを取るのがフロスです。日本では、歯磨き意識が高い人が使っている印象ですが、海外では当たり前に使われています。おすすめは、紐タイプですが、もし使いづらい、慣れないというときは、柄のついたタイプを使ってみましょう。

(4)歯間ブラシ

 歯と歯の隙間が広い人、加齢によって隙間が広くなってきた人には、歯間ブラシがおすすめです。

(5)スポンジブラシ

 これぞ「おとなの歯磨き」の大きな特徴と言えるグッズです。ほとんどの人が見たことも使ったこともないと思いますが、プラークは歯や歯の隙間、歯周ポケットだけに潜んでいるわけではありません。

 じつは、歯茎にも数多くのプラークができています。これを除去するのがスポンジブラシです。店頭ではあまり見かけませんが、ドラッグストアの介護用品売り場やネットストアなどで購入できます。

(6)歯垢染色剤 (カラーテスター)

 液体タイプ、錠剤タイプなどのタイプがありますが、これを口内全体に馴染ませることで、プラークが残っている部分に色をつけます。何回か使うことで、自分の磨き残しやすい部位を見つけることができます。

(7)ワンタフトブラシ

 ワンタフトブラシは、すごく小さなハブラシで、親知らずや歯のカーブなど「ピンポイント」で病原細菌(汚れ)を除去できます。

 以上がおとなの歯磨きの7大道具です。すべてをすぐに用意しろとは言いません。しかし「かためとやわらかめの歯ブラシ2種類」と「フロス(歯間ブラシ)」「スポンジブラシ」の4つは、歯磨きの本質であるプラークの除去の必須アイテムなので、ぜひ購入を検討してください。