JBpressで掲載した人気記事から、もう一度読みたい記事を選びました。(初出:2021年1月15日)※内容は掲載当時のものです。

「お粥(おかゆ)」と言えば、1月7日の朝の「七草粥」や、風邪をひいて食欲が落ちているときに食べるお粥がよく知られているが、実は東アジア・東南アジアでは一般的な食事として親しまれている。それだけではない。意外にもヨーロッパやアフリカでも、さまざまな材料・調理法で人々の生活に溶け込んでいる。

 お粥は、体調を崩した時の食事としてだけでなく、日常の食事として取り入れても、低カロリーでヘルシーな料理なのだ。それでいて加える食材の組み合わせ次第で栄養も一定程度取り入れることができる。

 そこでコロナに負けない免疫力を保持することが求められる今だからこそ知っておきたい栄養食としてのお粥の実力と、どのように調理して食べるのが日々の健康づくりに役立つのかを、薬樹薬局の管理栄養士、大塚真結さんに教えてもらった。

お粥の栄養価と利点

 生の米に多く含まれているのはβデンプンという成分で、これはそのままでは非常に消化しにくいもの。だが、水を加えて加熱すると、消化吸収しやすいαデンプンに変化する。私たちが米を炊くのはそのためだ。通常ご飯を炊く時の水分量より多めの水でやわらかく炊いたものがお粥になる。

 お粥に含まれる栄養素で最も多いのは炭水化物だ。炭水化物はたんぱく質や脂質と比較して、胃での滞留時間が短いので消化器にかかる負担が少ない。つまり消化がよい。だから、体力が落ちているときの食事に適しているのだ。またご飯よりも水分が多いので咀嚼の回数が少なくても食べられること、飲み込みやすさも特長のひとつだ。温かいお粥を食べることで、体温が上がって血流が良くなる効果も見込まれる。

「お米はふだんの生活で親しんでいる食材ですし、お粥は赤ちゃんの離乳食にも使われますから、ほっとした気持ちになれる、安心させてくれる食べ物です。熱がある時でも食べやすく、お腹の具合が悪い時にも胃腸に負担をかけることなくエネルギーを摂取することができます。口内炎や歯のトラブルで噛むことが難しいとき、嚥下(飲み込み)しにくい時にもおすすめです」(大塚さん)

「お粥」の実力について解説してくれた管理栄養士の大塚真結さん(撮影:URARA)