(写真:milatas/イメージマート)

 この冬は昼夜の温度差が大きく、日によって気温が乱高下することも多い。冬は汗をかかない季節であることに加え、今年は降水量が少ないために空気が乾燥しており、肌の乾燥が起こりやすくなっている。乾燥や寒暖差が激しいとしもやけやあかぎれ、かかと荒れといった体の末端部分の皮膚トラブルを招くリスクが増すといわれている。

 また、1月に発生した能登半島地震の被災地では、いまも1万4000人(2月1日時点)を超える被災者が避難生活を送っているが、急激な環境変化に伴うストレスや厳しい寒さなどによって体調を崩す方も多く、しもやけやかかと荒れが生じやすくなっている。重症化すると全身に影響を及ぼすこともあるため、なるべく早めに対策していただきたい。

 そこで今回は身近にある保湿クリームを使ってケアする方法をお伝えしたい。

気象条件だけでなく生活習慣も原因になる「しもやけ」

 野村皮膚科医院院長の野村有子医師によると、しもやけリスクは寒暖差や手洗い習慣などによって近年は増加傾向にあるという。

 しもやけが起きるメカニズムは、こうだ。皮膚が寒さや暑さを感じると体温を一定に保つために血管は収縮・拡張する。冷えた状態から急に温まると、末梢の血管が急速に拡張して広がったままとなり、末梢部分での血行不良を招き炎症が起こりやすくなってしまう。それがかゆみ・痛み・腫れといった症状となって現れる。

 つまり寒さだけでなく、温度差もしもやけの大敵なのだ。

(写真:moonmoon/イメージマート)