前回の記事「世界でまだ誰も報じない、OpenAIお家騒動のおぞましき正体」に大きな反響をいただきましたが、それを追うようにして新たな動きがありました。

 12月5日、米国のメタ(フェイスブック)とIBMは「誰でも利用、改変できる、自由なオープンソースによる生成AIの開発、利用促進のための新団体AIアライアンスの立ち上げ」を発表しました。

「日本からもソニーグループやソフトバンク関連企業が参加」などと報じられています。

 私自身が関係するミュンヘン工科大学、東京大学も名を連ねていますので、広く全世界、とりわけ日本国民に知ってもらった方がよいと思う要諦を記したいと思います。

 まあ、何といいますか、非常に分かりやすい「OpenAI事変」以降の動きになっています。

 本当はノーベル賞原稿の残りをリリースしたいのですが、公務繁多で出稿が遅れている中、こうした論点は時差なく発信した方がよいので、先に執筆いたしました。

まず「どこが加わっていないか」を見よ

 発表によると、この 「AIアライアンス」には58の組織や団体が関係しています。内訳を確認して見ると

1:4割強が企業名

(内訳:メタ、IBM、インテル、デル・テクノロジーズ、オラクル、ソニーグループなど)

2:4割弱が大学(分類が微妙に難しいのですが・・・)

(内訳:コーネル大学、イエール大学、ニューヨーク大学、UCバークレー、インペリアルカレッジロンドン、ETHチューリッヒ、ローザンヌ・ポリテクニック、慶應義塾大学、ミュンヘン工科大学、 東大など)

3:残り2割ほどが各種機関(大学との区別が微妙に難しい)

(内訳:欧州原子核研究機構=CERN、Linux Foundationなど)

 つまりざっくり言って過半数が「大学」「各種機関」など「非営利」団体の名が集められ、そのヘッドとしてメタとIBMという企業名が冠せられている。

 しかし、ここに挙がっていない名前が何なのかを考えた方が話は早いでしょう。