仕事が奪われる?人々を焦らせるAIの作業効率化
「AIが人間の仕事を奪う」と言われて久しい。
野村総研が、オックスフォード大学の共同研究の結果として、「日本の労働人口の49%が人工知能やロボットなどで代替可能になる」との報告を公表したと知ったのは、2015年末、育児休業からの復職に向けて、保育園への申し込み結果を戦々恐々としながら待っていたころだった。
大学を卒業してから転職も経て15年間働き通しだったわたしが、二度の出産で2年以上もの間仕事を離れ、「わたし、会社員生活にちゃんと復帰できるのだろうか」などとビクビクしていた頃だったので、妙に焦ったものだ。
IT技術の進歩の速さは「ドッグイヤー(犬の成長が人と比べて早いことに例えた俗語)」なんて言われていたが、もうそんな言葉もとうの昔に死語になった。タッタカタッタカ進んでいく社会。自分が老いていくスピードも加速しているかのように感じられる。1秒は1秒のまま、変わらないのに。
だが、まるで別世界のようなスローな空気感をまとっている場所があるんだな、と最近少々驚いた。わたしが住む広島市の市議会事務局だ。