広島市立中央図書館の移転先の比較検討業務を担当した調査会社との打ち合わせ記録

全国津々浦々で起きている黒塗りで開示される公文書

「いわゆる『のり弁』って、国会とか国政だけのことかと思ってました」

「自分のまちでもこんなに黒塗りがあるなんてびっくりしました」

 少し前、何人かの方に立て続けにそんなことを言われて、正直わたしは驚いた。「のり弁」とは、一応説明しておくと、開示請求を受けて公開された公文書がべたっと黒塗りで目隠しされている、例のアレのこと。

 確かに、桜を見る会や「アベノマスク」、東京オリンピックなど、東京方面からのニュースで、のり弁が大々的に報道されることが多い。

 だが、黒塗りは別に、国に限ったことではない。地方都市である、わたしが暮らす広島市にも、たくさんある。新聞社に勤務していたころから、何度か情報公開請求を取材の一環としてやってきたし、読者や市井の人々も、のり弁なんて全国津々浦々あるということを、知っているものだと思っていた。