「伊東先生は音楽家なのに、どうしてAIでは音楽に触れないのですか?」
このところ、専門の東京芸術大学生を含め、学生やら関係企業の若い人から、立て続けに訊ねられました。
私:音楽の話を真面目に書いても、読者の関心を呼ぶか分からないから。
学生:でもぜひ聞きたいです。
私:音楽の話題は厳密にしたく、安かろう悪かろう的な切り売りはしたくないのでコラムには向かない気がする。
学生:それなら、悪くない話をしてください。
私:・・・。
こういったやり取りがありました。
私:それなら、音楽だけでなく音声動画やテキストを含めたAIにも可能な仕事とAIに不可能で人間にのみ可能な仕事、脳と人工知能の本質的な違いとかなら、書いてみてもいいかな。
ということで、本稿を準備しました。まず前半、幅広い読者に直結する「自動翻訳」の落とし穴から考えてみます。
コツはAIは高級文房具と思い捨てる点にあります。