子供たちの学力が伸びないとすれば、教える方に問題がある場合が少なくない

 JBpress執筆陣の一人で、私には東京大学物理学科以来の旧友である小谷太郎君から、SNSのスレッドで、こんな「いかがわしい問題」の話を教えてもらいました。

 どうやら予備校の模試で出題されたらしく、元ネタは東大理Ⅰを志望している受験生の投稿だったらしい。

 どんな問題かというと・・・。

 男性3人女性5人、8人連れの旅行グループが旅館に入った。

 ツインの部屋を4つ確保しており「女女」の部屋が2つ、「男男」の部屋と「男女」の部屋が各1つの部屋割りとなった。

 しばらくして、従業員が無作為に一つの部屋を選んでノックしたところ中から女性が

「手が離せないので開けてあげて」と言うのが聴こえた。この時、部屋のドアを開けるのが男性である確率はどれだけか?

 というのです。皆さん、この問題、どのように考えますか?

 また実は、この種の問題は「AI世代の人材育成」を前提に教科が強化されている「はず」の分野の一部なのですが、この問題を解いて、少しでも「AIよく分かった~」となりますか?

 私はこの問題をただ解くだけでは、AI理解は一切深まらないと思います。

 上の「旅館問題」を解いたからと言って機械学習や生成AIに実感ある理解が少しでも進むだろうか。まず100%期待できない。

 でも、そういう教程の空文化は教育現場のちょっとした工夫、「細部」の組み換えで劇変もします。

 特に、実際に出題される問題とその解答、指導方針などは決定的。

 ということで、AI前提の「次世代社会」に国民全体を育成していく念頭で、小谷君~まだ見ぬ受験生君から教えてもらった「いかがわしい旅館」の問題を考えてみましょう。