反攻のポイントは兵站線の分断
――ウクライナ軍は、ロシア軍に占領されている領土をどれぐらい奪還できると考えていますか。
ロペス ハルキウ作戦と同様、ロシア軍が守りを固めている拠点周辺への強固な機甲部隊の投入が鍵になると思われる。要塞化された地域を迂回し、主要な防衛線を突破する。ロシア軍の全部隊を破壊しようとして泥沼にハマることを回避しなければならない。
ロシア軍を分断し、食料、水、武器弾薬のサプライチェーンから孤立させる。補給基地や司令部をピンポイントで攻撃すれば、ロシア軍は包囲されて再補給を受けられなくなるか、クリミア半島に撤退せざるを得なくなる。
――両軍の死傷者数をどう見ていますか。
ロペス 推定では、ロシア軍はほぼ20万人以上の死傷者を出した。大隊戦術グループ全体が兵員と装備の75~90%の損失を被った。これらのグループは補充されるかもしれないが、兵員と装備の質は並み以下だ。
ウクライナ軍は特に東部ドンバスで死傷者を出し、負傷の大部分は榴散弾と脳震盪によるものだ。その結果、1万人以上の死者を出し、さらに多くの負傷者が出ている。