ワグネルはバフムートで壊滅的損失
――前線で戦うワグネル・グループはどのような状況ですか。
ロペス 初期のワグネル・グループはロシア軍の空爆と砲撃の支援を受け、突撃のスペシャリストとしてその名を馳せた。南東部の港湾都市マリウポルのアゾフスターリ製鉄所では大活躍した。
バフムートではワグネル・グループは支援不足、兵站の失敗、強制された服役囚の徴用に苦しんでいる。これでは、やる気のある兵士が困難な任務をこなすための環境が整っている状況とはいえない。領土の獲得は漸進的で、損失は甚大だ。
バフムートでワグネル・グループは85~95%の損失を被ったという報告もある。
――今、米欧がウクライナのためにすべきことは何だと思いますか。
ロペス いかなる反攻に対してもロシア軍の砲撃が届かなくするために、西側諸国はウクライナに長距離ミサイルやロケット弾を提供してロシア軍の弾薬庫をもっと後方に押し下げるべきだ。
第4世代、第5世代の兵器は歓迎されるだろうが、システムとサポートユニットの複雑さのため、これらの配備はロジスティックスの問題を抱えている。ウクライナ軍のパイロットはジェット戦闘機を操縦できるが、十分な数の配備とサポートは別の問題だ。
――日本の岸田文雄首相が主要7カ国(G7)最後の首脳としてウクライナを訪問したことについて、ご意見をお聞かせください。
ロペス 非常に力強い訪問で、ウクライナに対する世界的な支援を示すことができた。日本はウクライナへの技術支援と人道支援を約束した。日本の技術的優位性と組み合わせたこの支援表明は、現在のウクライナとウクライナの復興にとって極めて重要だと思う。