「テニスのウィンブルドン選手権がウィンブルドンで開催されなかったらどうなる?」

「これが『夏の京セラドーム』や別の球場名の『夏の〇〇』になったら、どうなるか。考えてもみてください。例えばテニスの4大大会の1つで歴史深い『ウィンブルドン選手権』がウィンブルドンの会場(オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ)で開催されなくなれば、多くのテニスプレーヤーがショックを受けるはず。

 歴史ある甲子園のグラウンドに立ちたいと願う全国の球児のためにも、夏の甲子園は存続させなければいけないと思っています。これはアンチの人たちからよく言われるような我々のエゴでも何でもない」

 確かに現場で高校野球を取材し、各地方大会で優勝を狙える強豪チームの監督や選手から「夏の甲子園がなくなっても構わない」との声は今まで1度たりとも聞いたことがない。そういう意味においても前出の幹部の答えは、ほぼ正論なのだろう。

 とはいえ、夏の甲子園をこのまま存続させるためには最初に触れたコロナ感染の問題に加え、この暑さ対策を一刻も早く解決する必要性がある。2部制開催プランの実現も含め、なし崩しにしてしまってはいけない。