軍事力の運用方式にイノベーションを起こし、軍隊の非戦争軍事行動組織を規範化し、実施していく。新時代の軍隊の使命、任務に重要な意義を持たせ、有効に履行していく。

「綱要」は計6章59条からなる。任務の実践経験を真摯に総括し、軍地に関する理論的な成果を広範に汲み取っていく。主に基本原則、組織指揮、行動類型、行動保障、政治活動などを系統立てて規範を持って進めて行けるようにする。それによって、部隊が非戦争軍事行動を遂行する際、法規の根拠を提供していく>

 以上である。「計6章59条」という「軍隊非戦争軍事行動綱要」の全文は詳(つまび)らかにされていないので、詳細は分からない。

プーチンの「特別軍事行動」と習近平の「非戦争軍事行動」

 だが「非戦争軍事行動」などという文言から、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領がいまウクライナで起こしている「特別軍事行動」を意識しているのは明白だ。すなわち、「宣戦布告を伴わない(戦争とは呼ばない)軍事行為」である。

 そして、ロシアはウクライナに対して牙を剥いたが、中国がこんな「綱要」を作り出した目的が、「台湾統一」にあるのも明確だ。