ロシア国内の兵站拠点を攻撃することに法的問題はない

――ロシア国内の石油貯蔵施設がウクライナによって攻撃されました。ラブロフ外相は核の使用をにおわせました。

「ロシアは非常に些細なことにさえ核の脅威を使ってきた。核の使用をにおわせたからと言って、実際にそうするとは限らない。ウクライナからすればロシアと戦争しているわけだから攻撃するのは当然だ。ロシア国内の兵站を攻撃することに法的な問題は何もない。これは軍事目標に対する限定的な攻撃だ。ロシア国家の存立を脅かすものではない」

「これはウクライナがロシアに侵攻することを示唆するものでもない。兵站とインフラを攻撃しても状況がエスカレートしているとは思えない。問題はロシアが決定的に負けていて現場の状況が悪化して打つ手がなくなったと判断した場合に自暴自棄になって非常に無責任な行動に出る恐れがあることだ」

――プーチン氏は現在どのような計画を立てているのでしょう。

「彼の計画は常に変化しているので、特定するのは難しい。東部ドンバスでの攻撃がどうなるかを見ないと。部隊をもとのレベルに戻すまで戦闘の強度を下げなければならない。それで大きく前進できなかった場合、困難な状況に陥る」

「仮にかなりの予備役を動員し始めたとしても、装備を整え、部隊を編成するのに少なくとも数カ月はかかる。予備役の動員はロシア国内では好まれない。国民がそれを政策として受け入れるかどうかロシア国内でのコンテキストを観察することが重要になってくる」

――どうしてロシアは「大祖国戦争」を引き合いに出すのですか。

「大祖国戦争はロシアの道徳的アイデンティティーの根幹をなしているからだ。共産主義が良いということには同意できないが、ナチスを倒すのは絶対的に正しいということだ。自分たちが犠牲になるなら、同じような重要な目的のためでないと、というコンテキストが強調される」

――私たちもすでにロシアと戦争しているのでしょうか。それともウクライナを支援しているだけでしょうか。

「私たちはウクライナを支援しているだけだ」