戦争犯罪が増えるばかりか
西側諜報筋は、ワグネルの傭兵がリビアからウクライナに向かっている可能性があると示唆している。中央アフリカ共和国からも少数の傭兵が出国しているかもしれない。
だが今のところ、ウクライナに再配置される兆しは乏しい。「ほかの商業契約をキャンセルしたところがない」とバラバノフ氏は指摘する。
実際、ウクライナでの戦争が始まってしばらくしてからワグネルはマリにさらに傭兵を送り込んでいる、とフランス軍のある幹部は話している。
「マリと中央アフリカ共和国への展開に大きな影響はないと我々は見ている」
仮にロシアがウクライナに送り込む傭兵を増やすようになっても、彼らの実績を考えれば、紛争に弾みがつくことよりも戦争犯罪を記録するリストが長くなることに寄与する可能性の方が高そうだ。