サウジアラビア、ホルムズ回避探るも効果不十分
ホルムズ海峡の封鎖は湾岸諸国の原油生産活動に悪影響を与え始めている。
ロイターは3日「OPEC第2位の産油国であるイラクは原油を輸出できず、貯蔵能力の限界が近づいているため、生産量を日量約150万バレル削減している。数日以内に300万バレル超に拡大する可能性がある」と報じた。
サウジアラビアもイラクと同様の立場に置かれている。
調査企業クプラーによれば、ホルムズ海峡経由のサウジ産原油の輸出量は日量平均638万バレルだったが、3月以降の輸出が停止しているため、サウジアラビアにとって代替ルートの確保は焦眉の急だ。
ブルームバーグは3日「国営石油企業サウジアラムコは、国内を横断するパイプライン(輸送能力は日量500万バレル)を経由して紅海沿岸の港湾都市ヤンブーからの原油輸出の増加を検討している」と報じた。
ホルムズ海峡危機に備えたインフラを活用するわけだが、これで安心だとは言えない。
関係者はヤンブー港の輸出能力を疑問視している。クプラーによれば、ヤンブーからの輸出はピーク時の2020年4月でも日量150万バレルに届かなかったからだ。
さらに、イエメンの親イラン武装組織フーシ派が紅海を通航する石油タンカーへの攻撃を再開したり、縦断パイプライン自体が狙われたりするリスクがある。
筆者が注目しているのは、アラブ首長国連邦(UAE)を取り巻く環境の厳しさだ。