暴力団員や準構成員が激減して、それで世の中は良くなったのか

 暴力団員及び暴力団準構成員の総数は、平成23年ころから一気に減少し、平成23年時点でその総数が7万300人であったのに対し、令和5年末時点での総数は2万400人に、翌令和6年末には、全国の「暴力団構成員及び準構成員等」(以下、「暴力団構成員等」)の数は、約1万8800人と、過去最低になっています。

 では、世の中は以前に比べて良くなったのか、市民が反社会的勢力による被害を恐れる必要のない安全・安心な社会が実現したのかといわれると、にわかには首肯できない現状があります。

 暴力団員が数字の上では減少した半面、以前は暴力団員として活動していた者たちが、暴力団員以外の反社会的勢力として活動している実態があるからです。その顕著な例が、暴力団員として把握されてはいない「半グレ」や「元暴アウトロー」などといわれる存在です。これらの者の中には、匿名・流動型犯罪グループに属する者も多数含まれます。

 暴力団の匿流化の傾向を示唆するものとして、警視庁が「昨年1年間に特殊詐欺事件で逮捕した暴力団組員らのうち、約4割が(指定暴力団住吉会2次団体)幸平一家の一員だった」と報道されています(読売新聞オンライン 2026年1月15日)。