先物トレーダーに学ぶ「止まらない上げ相場」との付き合い方

 最近の日本株の大幅上昇を受けても、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に代表される日本の機関投資家の多くは、目立った動きは見せていないように思われます。仮に動いたとしても、大きく買ったり売ったりせず、せいぜい日本株のウエイトを調整するための「少額の売り」を出すぐらいではないでしょうか。

 こうした「おっとりとした運用」を見ていると、「相場がこれだけ動いているのだから、もっと積極的に売買した方が良いのでは」と感じる相場好きは少なくないでしょう。こうした機関投資家と対極の動きを見せるのが、派手な売買で知られるヘッジファンド、特に、先物取引顧問業をルーツにもつCTA(Commodity Trading Advisor)です。

短期トレードで世界を駆け巡るCTA

 CTAは祖業の商品先物にとどまらず、世界中の為替、株式先物、債券・金利先物など幅広い金融商品を投資対象に、統計モデルや複雑なアルゴリズムを駆使した定量的な運用(システムトレード)をアグレッシブに行うことで知られます。そんなCTAが採用するトレード戦略でもっとも一般的とされるのが、取引レンジが上下に突破されたときに生じる力強いトレンドに乗じて利益を上げる「ブレイクアウト&トレンドフォロー(BO&TF)」と呼ばれるトレーディング戦略です。

 最近の日本株の急速な上昇局面でも、こうしたCTAによるBO&TF戦略の活発な取引が報じられており、大きな利益を上げるとともに日本株の上昇相場を加速させた一つの要因と伝えられています。このため、CTAは最近の日本株の「止まらない上昇相場」で活躍する、有力な投資主体の一つと言って良さそうです。

 そんなCTAの一般的な取引手法であるBO&TF戦略について、詳しく見ていきましょう。尚、こうした取引手法は将来の投資リターンを約束するものではありません。市場での為替や有価証券などの売買、投資信託の購入といった取引は自己責任であることをご確認ください。