1985年プラザ合意によるドル高是正の協調介入を彷彿
市場は「ヨーヨー」という表現を輸出競争力強化のためドル安を誘導する意思の表れと受け止め、ドル売りが加速した。翌28日、スコット・ベッセント米財務長官が米CNBCで、トランプ氏の「ヨーヨー」発言の火消しに追われた。
「米国は常に強いドル政策をとっているが、強いドル政策とは正しいファンダメンタルズを設定することを意味する。健全な政策があれば、資金は流入する。われわれは貿易赤字を削減しているので、それは時間の経過とともにドル高につながるはずだ」(ベッセント氏)
ニューヨーク連銀がドル・円のレートチェックを行ったため「日米協調介入か」との観測が市場を駆け巡り、ドル安円高が進んだ。通常、円安対策の介入は日本単独で行われるが、米当局が動く姿勢を見せたことから、1985年プラザ合意によるドル高是正の協調介入を彷彿させた。
1985年9月22日、NYのプラザホテルで開催された先進5カ国蔵相・中央銀行総裁会議において、ドル高是正(ドル安・円高誘導)を目的とした協調介入について合意された。中央は合意内容について発表するジェイムズ・ベイカー米国財務長官、その後ろが日本の竹下登蔵相(写真:AP/アフロ)
プラザ合意はレーガン政権が「強いドル」政策から「ドル安誘導」へ劇的に方針転換した瞬間だった。トランプ現政権下においても米国の輸出競争力を高めるため「ドル安」を望む意向が示唆されており、米国主導のドル高是正(マールアラーゴ合意)の始まりと市場は勘ぐる。