ベネズエラ産原油の輸出先が中国から米国に

 ロイターは22日「ベネズエラと米国が合意した最大5000万バレルの原油供給の一部をスペイン石油大手レプソルが購入した」と報じた。ロイターは翌23日にも「米精油大手バレロ・エナジーなどがベネズエラ産原油を購入した」と報じている。

 これらの取引を成立させたのは、2大エネルギー商社(トラフィグラとビトル)だ。

 米石油大手シェブロンなど多くの企業から、ベネズエラでの石油事業に関する申請が出ているため、米国政府は個別許可から一般ライセンスに変更する準備を進めている。

  米国などへの原油輸出が開始される一方、中国向けは停滞している。

 ロイターは27日「中国国有石油大手である中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)は自社のトレーダーに対し、ベネズエラ産原油の購入を行わないよう指示した」と報じた。米国が原油輸出を管理下に置いたことで、ベネズエラ産原油がカナダ産原油などと比べて割高になったことが要因だという。

 ベネズエラにおける石油事業の環境整備も進む見通しだ。

 ロイターは22日「ベネズエラ政府は石油法を改正し、外国企業にも鉱区の自主運営を可能にすることを検討している」と報じた。

 だが、「好事魔多し」。

 ベネズエラのロドリゲス暫定大統領が25日「(米国政府からの命令について)もうたくさんだ」と発言した。ロドリゲス氏はマドゥロ派の支持を保ちながら、ホワイトハウスを満足させるという綱渡りの状態にある。ベネズエラ情勢が今後、再び悪化する可能性は排除できないだろう。

 市場関係者が注目している地政学リスクはイランだ。