箇条書きプロンプトが有効な場面
以上見てきたように、生成AIの性能が向上すればするほど、人間側に求められるのは「整った命令を書く技術」ではなく、「意味のある問いを投げる力」になってきています。
AIに考えさせたいのであれば、箇条書きで管理しようとするのではなく、人に語りかけるように使った方がいいと思います。
それでは、「箇条書きプロンプト」は、いつどのような場面なら有効なのでしょう。
「# 見出し」や「- 箇条書き」を多用するプロンプトが、場合によっては生成AIの思考を浅くしてしまう可能性について述べました。
もっとも、ここで誤解していただきたくないのは、「箇条書きプロンプトは不要だ」と主張したいわけではないという点です。
問題は、箇条書きが悪いのではなく、使いどころを間違えていることにあります。
どのような場面で箇条書きプロンプトは有効なのでしょうか。最も分かりやすいのは、出力形式を厳密に指定したい場合です。
例えば、表形式での出力やチェックリストの作成など、結果の形が最初から決まっているタスクでは、箇条書きによる指示は非常に有効になります。
この場合、AIに「考えさせる」必要はあまりなく、「条件を満たした結果を正確に出す」ことが求められるのです。
次に、作業を分解して順番に処理させたい場合です。
マニュアル作成や業務フローの整理、手順書の作成といった用途では、「まず何をし、次に何をするのか」を明示した方が、安定した出力が得られます。
このようなケースでは、箇条書きは人間にとってもAIにとっても、思考を整理する補助線として機能するのです。
また、初心者が生成AIを使い始める段階においても、箇条書きプロンプトには意味があります。
何をどう伝えればよいのか分からない状態で、自然文だけで指示を出すのは難しいものです。
役割、目的、条件を分けて書くことで、「AIに何を頼んでいるのか」を自分自身が理解できるようになります。