イランが脆弱になった背景に24~25年の戦略的敗北

 イスラエル・ハマス戦争でイランが支援してきた「抵抗の枢軸」は弱体化し、地域における軍事的立場は悪化した。シリアのバッシャール・アル・アサド大統領が逃亡し、イランは重要な同盟国を失った。米国とイスラエルの軍事攻撃はイランの国防力も弱体化させた。

 トランプ氏は「すべてのイランの愛国者よ、抗議活動を続けよ。殺人者と虐待者は大きな代償を払うことになる。経済支援も含め、さまざまな形で多くの支援が間もなく提供される。デモ参加者を処刑するようなことがあれば米国は非常に強力な措置を取る」と圧力を強める。

 米有力シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)中東プログラムのヴァリ・ナサール上級顧問は1月12日付解説で「イランがこれだけ脆弱になった背景には24~25年の戦略的敗北がある」として同盟勢力の喪失、軍事・核への打撃、経済の壊滅を挙げる。

「軍事拠点への攻撃は街頭での弾圧を止める効果が薄く、逆にデモを霧散させるリスクがある。治安部隊への広範な攻撃も民間人の犠牲を招きデモを萎縮させる。トランプ氏の狙いは体制転換ではなく、デモ参加者を利用して体制への圧力を最大化することにある」(ナサール氏)