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西アフリカのベナンでは1月11日の国会議員選挙を間近に控え、2025年12月には軍の一部兵士によるクーデター未遂事件が起きました。ベナンを含むアフリカ諸国の民主主義の行方に注目が集まるなか、かつて日本でタレントとして知られ、駐日ベナン大使も務めたゾマホン・ルフィン氏が、母国ベナンで国会議員を目指し選挙戦に挑んでいます。

若き日に中国と日本に留学し、両国を深く知るゾマホン氏。外交官として中国や北朝鮮、日本との関係構築に携わってきた経験は、いまのベナンの政治にどう生かされようとしているのか。中国ルポライターの安田峰俊氏が聞きました。全2回でお届けします。

※JBpressのYouTube番組「安田峰俊のディープアジア観測局」での対談内容の一部を書き起こしたものです。詳細はYouTubeでご覧ください。(収録日:2025年11月27日)

アフリカ最大の問題は教育

安田峰俊氏(以下、敬称略):ゾマホンさんは1990年代後半、ビートたけしさん司会のテレビ番組「ここがヘンだよ日本人」に出演。アフリカの視点から、独特のテンションで日本の良いところやヘンなところを語り、大きな人気を集めました。その後、タレント活動を経て、駐日ベナン大使を務められ、現在は母国ベナンで国会議員を目指して選挙活動中です。ゾマホンさんご自身から自己紹介をお願いします。

ゾマホン・ルフィン氏(以下、敬称略):私は、人類発祥の地であるアフリカ大陸の西部、ベナン共和国の出身です。昭和39年6月15日、ベナンの地方の村で生まれ、現在61歳になります。

 私の人生の中でアジアでの生活は36年に及び、そのうち約6年間は中国・北京で留学生として過ごし、その後日本に留学し、日本での生活は約30年以上になります。人生の中で最も長く暮らした国は日本で、私の人生は日本で作られたと言っても過言ではありません。

 日本では江戸川区の日本語学校、そして上智大学大学院で学びました。社会教育を専門とし、ベナン、中国、日本の初等教育を比較する論文を書きました。こうした研究やベナンの現状を見て痛感するのは、アフリカにおける最大の問題は「教育」だということです。

 ベナンでは、多くの人が読み書きできない状況にあります。アフリカ大陸は資源に恵まれていますが、教育と技術がなければ、人権を守ることも、国を発展させることも難しい。私は日本の教育、技術、文化を学び、それを母国に伝えるために人生を使おうと決めました。その結果、大統領特別顧問、そして駐日特命全権大使に任命されました。

 日本で学んだ言葉はたくさんありますが、特に心に残っている言葉は「おかげさまで」です。ビートたけしさんをはじめ、多くの日本の方々に支えられてきました。その恩返しとして、これからはベナンの国会議員選挙に挑戦しようと考えています。