“刑事事件”をでっち上げ、パウエル氏を引きずり下ろす狙い
トランプ氏はFRBに大幅利下げを要求してきた。2017年に自ら指名したパウエル議長を「遅すぎる。彼はもっと早く利下げすべきだった」と批判。住宅ローン不正疑惑を理由に昨年8月、一貫してパウエル氏を支持してきたリサ・クックFRB理事の即時辞任を求めた。
WSJ紙は事情に詳しい関係者の話として、パウエル氏への捜査はトランプ氏の側近であるコロンビア特別区のジャニーン・ピロ連邦検事が主導しており、パウエル氏の議会証言とFRBの支出記録を精査していると伝えた。米国はロシア並みの“マフィア国家”になろうとしている。
パウエル氏の任期は5月15日に終了、トランプ氏は後任決定を間近に控えている。これまでトランプ氏の攻撃を受け流してきたパウエル氏が抑制を捨て、トランプ政権は利下げを行わないFRBを罰するため司法省を利用していると直接反撃に出たのは初めてのことだ。
FRB議長は「正当な理由」がなければ解任できない。金融政策の違いでは辞めさせられないため、司法省を使って“刑事事件”をでっち上げ、パウエル氏を引きずり下ろそうとしている。今回の捜査はFRBの独立性を剥奪する政治的な威嚇の可能性が極めて高い。