形勢が悪化するほどリスクを冒す
米国内の反トランプ派は、トランプは形勢が悪くなるにつれてより大きなリスクを冒すようになると見ている。
トランプの無法な振る舞いは、当人を取り囲む政治状況と逆に動く関係にある。
民主党は11月の中間選挙で連邦議会下院を奪い返すと予想されている。いわゆるエプスタイン文書を黒塗り無しで公開せよという圧力は、トランプがそれに応じるまで衰えないだろうが、トランプ自身は絶対に応じないと言明している。
公開が法律で義務づけられていることをなんとしても阻止するつもりでいるという印象を持たれていては、よい宣伝にはなり得ない。
普段は従順な米連邦最高裁判所でさえ、トランプ関税を大量に取り消したりすれば悪いニュースの発信源になりかねない。
米国内の都市に米軍を展開させる命令は、裁判所に差し止められるのが通例だ。トランプはこれまでのところ、裁判所の判断には概ね従っている。
それとは対照的に、米軍を海外に展開させることの可否を実際にチェックできる裁判所は存在しない。また1期目と同様に、トランプの周りには自重を進言する人物もいない。
ショッキングな要素、遂行される使命、そして金儲けの種としてのグリーンランドを、トランプはいつでも利用することができる。その衝動は今後も膨らむ一方だろう。
(文中敬称略)