中間線を認めない中国、境界未画定の海で進む既成事実化

 同じく東シナ海の「日中中間線」も、中国が一方的な解釈でゴリ押しする危険性がある。

 東シナ海のEEZ(排他的経済水域)について、現状は未確定だが、日本は国際法の原則に従い、日中双方の領土から等距離のラインを暫定的に「日中中間線」とし、海洋開発などを行ってきた。

 だが中国は以前から「大陸棚自然延長論」を支持し、中国大陸の土台である大陸棚(水深約200mまで)は中国の一部で、日中中間線は東シナ海の中央部ではなく、南西諸島のすぐ北で大陸棚がいきなり深く落ち込む沖縄トラフ(最大水深約2200m)に引くべきと主張する。

 それでも中国は日本の出方を探っているのか、東シナ海での油田・ガス田開発の海洋プラットフォームは、日本が主張する中間線ギリギリに構築してプレッシャーをかけている。

 こうした中国の海洋プラットフォームはすでに20基以上に達し、一部はヘリポートやレーダーサイト、ドローン発信基地など軍用目的が主ではないかとの疑念も出始めた。

 今後中国は「大陸棚自然延長論」を前面に押し出して中間線を一方的に南方向へと押し下げ、南西諸島にかなり接近した箇所に海洋プラットフォームを構築し、近い将来はこれを根拠に領海さえ主張しかねない。