企画シンポジウムⅡは「Cutting-edge science and its application in the USA, Taiwan, and Japan」(「アメリカ、台湾、日本(の野球界)における最先端科学とその応用」)と題して、MLBナショナルズのバイオメカニカルアナリストの小笠原孝斗氏、ネブラスカ大学オマハ校大学院の井出智広氏、台湾国立体育大のチェン・スウェイ氏の3氏が、各国でスポーツサイエンスが野球の現場にどのように生かされているかを紹介した。座長は読売ジャイアンツ育成強化部DAチームの蔭山雅洋氏。

台湾国立体育大のチェン・スウェイ氏(筆者撮影)

 選手のレベルアップ、障害予防の両面での研究が、どのような形で現場に生かされているか。アメリカだけでなく台湾でも、野球サイエンスが急速に進化していることを感じた。

野球学を面白がる姿勢を大切に

 閉会式では、一般、高校生の「研究発表」の表彰式が行われた。

 最優秀賞は一般の部では、立命館大学大学院博士課程前期課程 渡部晴氏の「糖質摂取が野球投手の糖代謝と投球パフォーマンスに及ぼす影響」、高校の部では和歌山県立桐蔭高校の「少ない好機をものにする:セーフティスクイズのタイムと捕球位置に注目して」だった。

一般の部最優秀賞の渡部晴さん。左は日本野球学会会長の川村卓筑波大教授(筆者撮影)
高校の部の最優秀賞には和歌山桐蔭高が輝いた(筆者撮影)

 それぞれ日本野球学会の川村卓会長(筑波大学体育学群教授)から、表彰状、記念品を授与された。

 筆者は2016年に東京大学で行われた「第4回日本野球科学研究会」から参加している。当初は250人くらいだった出席者は今年は511人。今回は、若手研究者の活躍が目立った。また先進のデータ系の発表が増えた。